82式指揮通信車は、陸上自衛隊が部隊指揮・通信の中枢を担うために開発した装輪式車両である。1982年に制式化され、主に師団・旅団級の指揮所や前線部隊の通信支援に使用される。高い機動性を持つ6輪駆動で、舗装路・不整地問わず迅速な展開が可能。車内には多様な通信機器が搭載され、無線・有線通信を通じて部隊間の連携を確保する。防弾構造により乗員の安全も確保されており、屋上には自衛用の機関銃を装備。外観はコンパクトながら、内部は指揮官や通信要員が効率的に作業できるよう設計されている。戦術的柔軟性と通信能力を兼ね備えた本車両は、現代戦における情報優位の要として重要な役割を果たしている。