観自在王院跡1


風景の写真・観自在王院跡 1 [ 1-1 ]

撮影場所 観自在王院跡 (岩手県平泉町)

撮影日 2023/06/25 09:00:45

カメラ NIKON D810

レンズ AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

岩手県平泉に位置する観自在王院跡は、奥州藤原氏二代基衡の妻によって築かれた寺院の遺跡です。境内には大小2つの阿弥陀堂跡があり、その前には舞鶴池を中心にした浄土庭園が広がっています。また、背後には金鶏山がそびえ立ちます。

近世までに堂塔は失われ、庭園も荒廃し水田と化していましたが、遺跡の発掘調査を基に伽藍遺構と庭園が修復・整備され、その姿を現在に伝えています。この貴重な遺跡は、2011年に「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」の構成資産の一つとして世界遺産に登録されました。


 観自在王院跡は、毛越寺境内附鎮守社跡の一部として国の特別史跡に指定され、庭園は旧観自在王院庭園として国の名勝に指定されています。平安時代末期の庭園は日本最古の庭園書『作庭記』の作法に沿っているとされ、その歴史的・文化的価値が高く評価されています。

 

観自在王院跡はかつて繁栄の中心地でしたが、1189年以降は荒廃し、その地は水田として利用されていました。しかし、1973年から1976年にかけての発掘・復元作業により、平安時代末期の美しい庭園が再び蘇りました。その再生の物語は、この地域の歴史と文化を伝える貴重な一面となっています。